桃の節句
ふと気付けば今日で2月も終わりです。
我が家では毎年恒例になっている雛人形の飾りつけもなおざりで
せめてもと思い、内裏雛の双幅を掛けました。
これで今年も娘たちのために飾ることができたと安堵しました。
息子が学校から帰宅。
入ってくるなり「わーい!」と歓声を上げました。
よかった!こちら(親)が「わーい!」と言いたいくらいです。
娘たちの反応も楽しみです。帰宅を待ちます。
・・・あれ?
期待とは裏腹に、娘たちは素通り。
筆者の狩野探原は、江戸時代後期の絵師で、
狩野探幽(永徳の孫)の流れを組む鍜治橋狩野家の9世。
幕府の御用絵師(奥絵師)として、
江戸城の障壁画制作などに参加して活躍しました。
奥絵師は、旗本と同格で、将軍へのお目見えと帯刀が許された身分です。
探原は慶応2(1866)年に38才の若さでこの世を去りますので、
この内裏雛の図も若い頃の作品といえるでしょう。
そもそも残された作品数自体もそれほど多くないのかもしれません。
それにしても、およそ150年の時を経た今でも、
こんなに色鮮やかに残っているとは驚くべきことですね。
作品のことや筆者のこと、時代背景など、エピソードを交えながら話せば
これまで何気なく見ていたものにもっと興味をもってくれるかも、と期待は募ります。
まずは、今年も家族そろって桃の節句をお祝いできることに感謝したいと思います。