あけましておめでとうございます
謹んで新春のご祝詞を申し上げます。
皆さまにとって、明るく幸せな一年となりますように。
室町時代の丹波の壺の佳品を手に入れましたので、
お正月らしくにぎやかに花を活けてみました。
グリーンの自然釉が全面にかかって見どころが豊富で、
大きさといい、形といい、コンディションといい、
すべて兼ね備えた魅力的な大壺です。
それ自体が存在感のある品なのですが
花を活ければ今度は引き立て役となるのですから見事です。
さて、私がまだこの世界に入門する前の学生時代、
好奇心から古美術店を見学して回っていた頃のことです。
東京・日本橋のある有名な古美術店に飛び込んだ私は、
(今から思い返せばとても畏れ多いことなのですが…)
親切なお店の方に案内され、お店の奥へと通していただきました。
そして私の目の前に現れたのは、大きな丹波の壺だったのです。
後に丹波の図録を開き、それが美術館級の品であったと知ることになるのですが
若い私は大きなガラスケースの中の高級そうなその壺をただ眺めるばかりでした。
あのとき見せていただいた丹波の壺とは比べようもありませんが
一度は優品を扱ってみたい、そんな憧れが今の私の原動力につながっています。
今一度、初心に返って、感動と感謝の気持ちを忘れずに
前に進んでいきたいと思っています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
お買い上げありがとうございました